再現性の高め方(試案)

  ( ♪♪ スコアには 再現性が 反映す )

 TBGのスウィングには、ゴルフとは若干の違いがあります。それは、環境としてのコースであり、羽付きのシャトルボールであり、ホールアウトが籠入れに求められているなど、いろいろあります。これらのポイントに注目すると、TBG特有のスウィング作りがあってもいいのではないかという思いに至り、再現性の高いスウィングの在り方について一考察を加えてみる価値があると考えました。別途参考となりうるような図も作成していますが、ここでは、とりあえず文章でご紹介します。多くの方々にご覧いただき、皆さんから忌憚のないご意見を賜ることを期待しながらここに公開させていただきます。

1.基本的な考え方

 とかく私達はゴルフの道具であるたいして重くないクラブを振ろうすると、腕や手でクラブを操ってしまおうと考えてしまうようです。しかし、ゴルフクラブは、シャトルを飛ばす目的で設計されていることに思いをいたせば、その機能を活かそうと気持ちを切り替えることで、あなたが期待している成果を達成することが出来きそうです。しかし、悲しいかな器用な手を使ってしまうことで、その性能を敢えていえば殺してしまっているケースが多いように思われます。そこで私達は考えを改め、クラブがどのようにシャトルを運んでくれるのかその仕組みを理解して体を使うようにすれば、あなたの優秀な脳の命令に従って「体の動きをコントロールする自然な動作」をするだけで、その働きを阻害しないようにすることができるのです。これからはダウンスウィングでは腕を使うのはクラブを下げることに限定しましょう。ではどうしたらそれができるのでしょうか。以下にそのヒントを筆者なりにまとめてみました。難しいことはいらない、あるいは胡散臭いと思われる方が多いとは思いますが、今までのままで結構といわず、騙されたと思って日頃のあなたの練習に取り入れていただければ幸いです。

(足裏の重心)クラブは上下方向に動かすものですが、ゴルフのスウィングは、あなたの体の回転運動との合成によって成り立っています。これからは、腕を使ってクラブをコントロールする考えを捨て、重心特に足裏の重心の移動を常に正しく行えるように、日頃の練習のメニューに組み込んでおきましょう。

(禁止事項)特に手は、自由に動かすことが出来ることを理解したうえで、あらゆる場面で悪さをしないようにし、クラブを上下方向の動きだけにするように制限を加えるくらいの意識をも持ってください。小さな子供は放っておくとフラフラ遊びまわってしまうものですが、あなたの手や腕の小さな筋肉はできるだけ使わないようにすることです。

2.直立姿勢をとる 

 二足歩行をする私達にとって、体の中でも大きく成長した大切な脳のは常に重力の影響にさらされています。ここで問題になるのが、私達は最近スマホを手にする機会が増え、デスクワークも多くなってきているため、日常生活に大きな変化を受けていることを理解しましょう。あなたの日常の姿勢を思い起こしてください。重くなった脳が収められている頭を前に下げるように猫背になっていませんか。この「猫背」が曲者で、私達が今楽しんでいるTBGのプレーにとって、諸悪の根源であるかのように喧伝されています。直立姿勢を取る際には、色々なところで判断を下すことになる脳をS字にカーブを採っている背骨でしっかりと支えることが大切であることの意識を持つようにしましょう。意識するだけでも、股関節や骨盤、腰椎がニュートラルな状態を維持しようと全身がすんなりと直立姿勢をとれるようになります。この姿勢で、深呼吸をして胸を広げてください(両手を上げた状態で息を吸うと胸のふくらみを感じやすくなります)。すると、自然に胸が開き、首の周りが持ち上げられ 首の座りがよくなったように感じるはずです。これで直立姿勢は完成ですが、このどっしりと安定した正しい直立姿勢がとれれば、日常生活も生き生きとしてくるばかりか、TBGというゲームを楽しめるようになります。それではスウィングにおけるアドレスの段階に入っていきましょう。

(足裏の重心)きちんとした直立姿勢が採れると、背筋が伸びて自然に足裏の土踏まずの踵に近い部分に重心がかかるようになります。

(禁止事項)頭を下げて猫背になると、頸椎や胸椎、その周辺の筋肉に大きな負担が懸り、日常生活でも、肩こりや首の疲れ、頭痛や眼精疲労の原因になります(脛骨等の言葉は後で補足します)。これから学んでいくゴルフスウィングにおいて、自然な動作の支障が生じます。例えば、猫背の姿勢になると、両肩につながる鎖骨の間隔を狭めてしまい、胸椎部分の自然な回転が阻害されることになります。脳は、猫背では体が動かしづらくなっていることを察知し、他の部分を動かしてカバーするような余計な指令(例えば、「体を動かしやすくなるように上体を起こして背中を反らせ伸びあがったスウィングをせよ」というような)を出さねばならなくなり、余計なことに脳を使ってしまうことで、スウィングに集中できなくなります。

 

3.アドレス姿勢をとる

 直立姿勢をとった後は、アドレスの前傾姿勢に入ります。この姿勢から、シャトルを運ぶべきターゲットに向かってスクエアに立ちましょう。そのあとクラブの両端付近を両手で軽く握って腰(股関節)の位置にあてて下さい。そのクラブの位置を目安にして、骨盤から背中までをフラットにする気持ちで前傾させます。ここで注意しなければいけないのは、首から腰までまっすぐに保つようにすることです。決して首を前倒しないようにしましょう。前傾ができたら、膝を少し曲げて、クラブのセットをするのですが、シャトルは基本的にはスタンスのセンター辺りにおきますが、グリップは体から拳1つ分くらい離して左股関節あたりにセットし、ハンドファースト気味(グリップよりもターゲットと反対方向にクラブフェースがくる)にします。これでアドレスは完成となるのですが、くれぐれも前傾と膝を曲げる順番を間違えないようにしましょう。

(足裏の重心)アドレス姿勢をとることで、直立姿勢の際土踏まずの後方にあった重心が、母指球あたりに移動してきます。ここに重心が来ると、どっしりとしたアドレスになり、前後から押されても体をゆれないようになっていることでしょう。

(禁止事項)非常に重要なことなので何度も言いますが、お辞儀するように頭を下げないことです。ミスを犯した後のように気分が落ち込んでいるとシャトルから目が離せなくなるのか、頭が下がりがちになります。たとえあなたがシャトルにお辞儀をしても、ナイスショットを保証してくれるわけではありません。また、前傾姿勢を取る際、お尻を突き出すようにすることでも頭が下がるようになりますが、そんな恰好をすれば意地の悪い同伴競技者に笑われてしまいますよ。お尻は突き出さずに、お腹を引き締めるようにすると背筋が伸びてきます。ここで、重心の位置がより強くつま先側に来ると、前のめりなスウィングを誘引し、姿勢が前に崩れてシャトルは左に引っ張ってしまう傾向があります。一方、踵よりにくるとのけぞってしまい、窮屈なスウィンとなり右に押し出すような飛球になることでしょう。

4.バックスウィングの始動

 どっしりと安定したアドレスが取れたら、時間を置かずにバックスウィングに入って下さい。バックスウィングは、右股関節の折り込みと背骨の一部を回転させるイメージを持って下さい。右股関節の折り込みとは、右にスウェーすることなく、その場で右の後ろのポケットに手を入れて後方に引くようにすることを意味し、胸椎と胸部が右を向いて骨盤を回転することにより得られる動作です。これであなたの体重は間違いなく右足に乗ってきます。さらに、手でクラブを上げるようにしなくてもクラブが自然に右に移動するような動きになり、顔は大きく右に回ることなく自然にボールの方向をみているはずです。クラブが右腰の横辺りに来た時には、左手の甲はシャトルの方を向いていることを確認して下さい。グリップは、意識してコックを取るのは無用だというのが筆者の持論ですが、自然にコックが取られることまで否定するものではありません。

(足裏の重心)アドレスで母指球あたりにあった重心は左足親指付近に、そして右足の重心はカカト付近に移ります。

(禁止事項)アドレス姿勢をとったところで蝶がシャトルに止まるほど時間を使うと、せっかくナイスショットのスウィングイメージが湧いてきているにもかかわらず、体が硬くなってスムーズなスウィングが出来なくなります。始動時には、右ひざは右にスウェーしないようにするとともに、できるだけ回転せず正面を向いたままに保ってください。左ひざは、右ひざに近寄ることがあっても、極端に前に倒れないようにします。前に倒れると左肩が下がる原因になります。また体を回転させる意識が強いと、腰椎を無理に回すことになり腰痛を起こす元になりかねません

5.トップオブスウィングに向かって

 バックスウィングからトップオブスウィングまでは、自然に体を回転するだけでいいでしょう。トップオブスウィングの位置では、次のような諸点をチェックしておきましょう。体が右方向にスウェーしていないか。顔はさりげなくシャトルを見るように大きく右に移動していないか。胸はターゲットのほぼ反対方向を向いているか。右肘は下を向いているか。肘が下に向いていれば、肩甲骨は下がり気味にやや開くようになっていることでしょう。右股関節がうまく織り込まれていると、やや右に方向を変えた骨盤はアドレス時の前傾を維持したままになっていることでしょう。ここまでできるとほぼバックスウィングは完成します。しかし、ここでスウィングを止めてしまわないようリズムを大切にして、速やかにダウンスウィングに移行することをお勧めします。体の回転は、腰以下が10度程度として上体が90度どまりにします。

(足裏の重心)右足の重心は、踵側にあり、左足はつま先付近になっています。

(禁止事項)TBGでは、たとえ距離を出したいとの思いでフルスウィングをしても、ゴルフのフルショットのように大きく振りかぶってしまうことは厳禁です。筆者の印象ですが、男性のフルショットにおける飛距離は25m位で、女性は20m位ではないでしょうか。無理して飛ばさなくてもOBを出さない方がスコアはまとまります。TBGの生命線は何といってもOBを出さずに、籠入れを確実に行うことだと考えるとフルショットの魅力に固執しなくなります。TBGの使用クラブは、ゴルフのウェッジに相当することを考えれば、日頃から筆者はバックスウィングはコンパクトにまとめスリークウォーター程度に抑えておくべきだと思っています。

6.ダウンスウィング

 トップから切返す際注意したいことは、左足の踏込みからスタートすることです。左足(カカト)に体重を移動する意識で下半身から始動するようにすると、体は意識しなくても自然に左方向に回転する力が生まれます。体の回転はこの力に委ねて、クラブとの接点となっているグリップを下げるようにしましょう。この際、左ひざが前に倒れないようにまっすぐ立てておくようにしてください。左のお尻を背中方向に下げるようにすると、体重が自然に膝から下が前傾することなく左足に乗ってきて、地面からの反動を受けけ右ひざについては地面を蹴ってつま先立ちするようになり、スムーズに力強く体が回転してくれます。

(足裏の重心)左足母指球にあった重心は左かかとに移動し、右足の踵にあった重心は右足土踏まずの後方に移すイメージを持ちます。

(禁止事項)ダウンに入る時、トップでスウィングの動きを止めている人を見かけますが、ダウンスウィングに移るきっかけが掴みづらくなる恐れがあります。またバックスウィンで捩じられて蓄えられた力を放棄することになってしまいます。ダウンスウィングに入る際は、腕でクラブを振ろうとせずに、クラブを上から下に振り下ろすようにします。クラブは上下動させ振り下ろすもので、体の回転と相まってスウィングが完成するのだと理解してください。左足に体重をかける際、左ひざを前に倒すと、踏み込んだ力から生じる地面反力(足に体重をかけることにより、地面から反射するようにして受ける力)が前に倒れるように働いてしまい、体が回転しようとする力を阻害します。せっかく地面が与えてくれようとしている力が生かせません。

7.インパクトを迎える

 こうしてインパクトを迎えるのですが、体はアドレス時の体制に戻るのではなく、若干ターゲット方向に胸や体が回転していることになります。クラブと体との接点であるグリップは、アドレス時にあった左足の付け根の位置よりも若干ターゲット方向にあるのが理想です。当然クラブヘッドは、グリップより右でシャトルをとらえていなければなりません。インパクトと同時に左ひざを素早く伸ばすようにしてインパクトを迎えると若干左肩が後ろに上がるようになりますが、クラブフェースはさらにマットと地面を擦ってターゲット方向に低く伸びていくようにします。このことが、クラブの性能を存分に生かすことにつながり、シャトルボールが長くフェース上にとどまって、方向性をよくしてくれることになります。

(足裏の重心)右足のつま先よりに重心が移動しており、左足はカカト側に来ています。

(禁止事項)腕でクラブを振ろうとして力が入ると、せっかくクラブがシャトルをターゲット方向に飛ばそうとしているのに、クラブの通り道を阻害しミスにつながってしまいます。腕に力が入ると一般的には右肩が極端に下がってしまいます。クラブは上下方向に振るものです。

8.フォローを取る

 インパクトを迎えてもスウィングはそこで終わりではありません。胸がターゲット方向に向いていくように、バックスウィングよりもフォローの方が大きくなるくらいインパクト後もスウィングを続けましょう。クラブを信じた人には、シャトルが左右にぶれることなく方向性の良い飛球ラインを作ってくれます。

(足裏の重心)スムーズに振り切れることで股関節が伸びて左足の外側に重心が乗るようにします。右足の重心はほとんど意識に上らない程度にかかるようにします。なお、無理にお勧めするものではありませんが、スウィング全体を通してのべた足でのスウィングは、体幹の狂いを抑えてくれることでしょう。試してみる価値は大きいでしょう。

(禁止事項)インパクトを迎えたといっても、そこでスウィングが止まってしまってはいけません。シャトルの飛ぶ方向が左右に散ってしまうことになります。フォローを取ることを忘れないで下さい。飛距離を出そうと意識して腕を使ってしまうと、腰がターゲット方向にスウェーしてしまい体がキレイに回転せず、力が有効に使われることなく力強いショットとは無縁になってしまいます。

9.フィニッシュ

 TBGのフィニッシュは、コンパクトにまとめるようにしましょう。左肩甲骨は腰椎側に寄ってきていますか?インパクト後は、素晴らしいスウィングをしてシャトルが勢いよく飛んでいる姿を見ながら、スウィングの余韻を味わう心の余裕を持てると、放たれたシャトルはOBラインを超えそうになっても、フェアウェーに留まってくれることでしょう。

(足裏の重心)左足のみに重心がかかっているようであれば申し分ありません。

(禁止事項)フォロー及びフィニッシュの後で、体が流れていかないように、スウィングの余韻を楽しむくらいの心の余裕が必要です。

10.補足説明

(1)背骨の構造と回転について

 背骨は、頸椎、胸椎、腰椎、仙骨及び尾骨で構成されています。頸椎は7個、胸椎は12個、腰椎は5個の合計24個の椎骨とその先にそれぞれ1個の骨で構成されています。このうち、頸椎と胸椎は、体を回転させた時、15度位までは回転します。腰椎、仙骨と尾骨の7個の骨は、ほとんど回転できないということです。したがって、TBGのスウィングにおける回転運動は、19個の椎骨が受持つことになります。腰椎以下はいわゆる腰に当たることになりますが、固定されていて両足が回転することにより回転しているように見えるのです。

(2)重心移動による体の回転を実感するために

 アドレスを取った後、体を前傾したまま左足の踵を上げると同時に右足のつま先を上げてみてください。大きい小さいは別にして、上体は自然に右に回転していることでしょう。このことは、左足の踵を上げると左側が前に傾くように重心がつま先側にかかり、右足のつま先を上げることで右側が後ろに倒れるように重心がカカト側にかかり、両方の相乗効果で体が右回転するのです。意識して体を回転しなくても、重心を移動することの成果ということになります。今すぐ体験してみて決して損にはなりませんよ。ダウンスウィングの時の切り返しではこの逆のことが起き、体は左に回転します。この回転の実感は、クラブを持たずに腕を胸に重ねるようにしてつま先と踵の上げ下げをしてみることでも得られます。

(3)左足のつま先を開き気味にすることの効用

 スウィング時に体が右に流れる傾向のある方に試してほしいのが、左足の踵をつけたままつま先だけを若干外側に開いてみることです。インパクト後に体が左へスウェーしてしまうミスを抑え、その場で流れるようなきれいなスウィングになります。このつま先と踵の上げ下げについては、クラブを持たないで練習していくのも自由ですが、スウィングをするときのように前屈みになって、腕を胸の前に組んで行ってみるのもありですよ。また、体が硬くてスウィングが窮屈だという人には、右足のつま先だけを少し開くだけでバックスウィングの際体が回転することを助けてくれることでしょう。

(4)スウィングはリズム感を重視

 すべての場面で同じようなリズムをとるように心がけることで、スウィングは一段と再現性の高いものにすることが望めます。たとえば、クラブをセットするタイミングでに「1」、トップで「2」、そしてフィニッシュで「3」のように数えながら、3拍子でスウィングするのです。もちろんお好みで2拍子や4拍子でも結構です。ティーショットから籠入れまで同じリズムを刻むのがベストですが、籠入れだけは別のリズムをとるようにするのもありでしょう。いずれにしても、毎回リズムが違うようではおして知るべしです。一定のリズムを刻んくれる好みの歌を友にするのもいいかもしれません。賢明なあなたはどんなリズムを刻んでいるのでしょうか。

(5)コントロールを練習メニューに入れる

 ショットの練習や籠入れの練習に加え、コントロールショットをメニューに加えましょう。コースに出れば、風の向きはもちろん強弱などいつも同じということはありません。敢えて言えば、室内のように無風状態ということもありますが、風のないゲームほどつまらないものはないというのが筆者の持論です。練習場に着いた直後が望ましいのですが、たとえ短時間でもいいので、飛球ラインの高低、左右へのブレの克服、飛距離の変化など、実戦を意識した練習を常にメニューに入れておくようにしたいものです。 

(6)メンタル面の強化を

 TBGは何といってもメンタルに左右されるゲームです。1ラウンド120分として8割以上にあたる100分近くが考えている時間ではないでしょうか。前のショットのミスがいつまでも尾を引いていたり、この籠入れは難しそうだ、前下がりのライになるのでいやだな等、後ろ向きな考えになればショットに集中できるわけはありません。ゲーム中は、どんな場面に出くわしてもポジティブに考えるようにしましょう。また、ゲーム中にスコアを崩してきた同伴競技者が出てきたときには、その方から距離を置くようにすることも必要かもしれません。人の面倒をよく見てあげる温かい心を持たれているあなたでも、正規のラウンドにおいては心を鬼にしましょう。練習時は別にして、アドヴァイスにあたることはルール上でも許されていません。