ST-0 基本終え 次の景色を 見るために
令和の時代に入り、川口市の介護予防ギフトボックスでのTBG体験教室の50名をこえる卒業生(その後各クラブに所属)や、直接各クラブへ新規された方は、TBGの技術の基本を修得されてラウンドを楽しまれています。これらの方々の中には、最近のプレーに何か物足りなさを感じている方が多いようです。メンタル面の強化が望まれる段階に入っていこうとされているあなたにとってヒントになればと、次の景色「ステップ・アップ」への入口にご招待します。
ST-1 世の中の 栄えるショップに ヒントあり
あなたのご近所にも店舗を拡大しつつある通称「100円ショップ」を目にされていることでしょう。そのショップの商品には、品数が豊富であるだけでなく、びっくりするような工夫がこらされていると思いませんか。日常生活に即応用できるだけでなく、組合わせにより更に便利さが増します。また最近は、200円、300円、500円のものまで売られています。なぜ「100円ショップ」のことを話題にしたかというと、あなたのこれまでに修得してきた「TBGの技術の基本」が、この品ぞろえと同じだと考えられるからです。「200円、・・・」の商品を見ていただくと、ほんの少しの工夫が凝らされていることで、商品価値がびっくりするほど向上しているのが分かります。このことを参考に、あなたはこれまで修得してきたTBGの技術の基本を今後どう組み合わせ、一つ上の技術にステップ・アップさせていくかという段階にあることの参考にしていただきたいのです。これまでは、ラウンドを楽しむことに重きを置かれてきた方が多いことでしょうが、新しいことを一つ一つ吸収することに喜びを見出すことにとどまらず、念のためにメモとして自分の成長度合いを記録として残されることにより新たなプレーに挑戦されるようお勧めします。
ST-2 毎日の たゆまぬ努力が 実を結ぶ
あなたは、日々ラウンドされていて、いつの間にか一所懸命になっている自分の姿に思い至ることでしょう。楽しいことには充実感があり、覚えてきたスキルをプレーに生かたことを実感することで、今できたことに充実感を覚えます。こんな時、自分にできることとできないこととの違いが何かを考えるようになります。今できなかったことの原因を探り出来なかったことが出来るように努力するようになってきた自分に目覚めます。そこで役に立つのが、あなたが記録してきたメモです。先達の教えかもしれませんが、過去に自分がミスした場面で、どのように練習して自分のものにしたかは、当時の「アハ!そうだったのか」と納得し、自分が体験したときの生の気持ちを自分の言葉で書き残してきたからこそ実感できるのだといえます。日記を書くことに抵抗があった方にとっては、これから先書き残していくことを習慣にするには「忍耐力」が必要ですが、後々の自分のためだと思って続けていきましょう。
ST-3 そこにいる 人のスキルを 戴こう!
あなたの周りには、宝とすべきスキルにあふれています。隣の人の「力を入れているように見えないナイスショット」、いかにも華麗に見えるのに「結果が伴わない籠入れ」等々、他人を観察・分析し、そのスキルを取捨選択し、そして謙虚に分析し、今まで自分にできなかったことで自分にできることを吸収しましょう。色々なことを知るということで知識が増えたとしても、器用貧乏になってしまっては結局何もできないことと同じだという人がいますが、あなたにはまだまだスキルを吸収できるキャパシティがあります。先達の知恵を踏み台として利用するようにして自分の知恵に重ねるのです。更に、悪い習慣ほど簡単に身に付きます。休憩所で休んでいるとき、回りに目を向けて、無為な時間を少なくし、自分に取り込めそうなスキルを盗み取っていくように時間を有効に使うという「正しく習慣・良い習慣」を身につけましょう。これもメモに書き入れます。
ST-4 五つ目の 道具は「脳」と心得る
これまで「TBGの道具」というと、クラブ、シャトル、マットそしてカゴといってきました。これまで身につけてきた今のあなたの実力から、新たに購入する必要はないのですが、五つ目の道具として「脳」を追加するようお勧めします。今までの「道具」は、いってみればそれらの姿かたちは大同小異に見えますが、今回加えていただきたい道具としての「脳」はまだまだ余裕があるあなた独自のものです。まだまだ使い切っていない「脳」を、これからは存分に使っていきましょう。貴重な知識源を大いに活用し、あなたが得た知識を自分の中で整理する作業を加えたうえで、鮮度の落ちないうちに仲間に語ってみてください。あなたの得たスキルを「こんなにいいことがあったよ」と言葉の御馳走でおもてなしをしましょう。言葉にすることで、あなたの「脳」はその知識を確たるものとしてあなたの中に住みつきます。
ST-5 さりげない ことにもそっと 目を向ける
あなたは、「シャトル」のことをじっくり観察したことがありますか。シャトルのことを知ると、TBGというゲームが変わってくるのではないかと考えています。羽根がついていることでシャトルの飛びにどんな影響があるのか。飛距離が落ちる、スピンがかからないの2点は誰もが知っていることです。では、籠入れのときに僅かな時間の間にクラブフェースがどのようにシャトルとコンタクトしているか考えてみましょう。ショットと籠入れとでシャトルにクラブフェースのコンタクトの仕方が変わることにより、シャトルの弾道にどんな影響があるのか。目には見えない空気抵抗がシャトルの飛び方にどんな影響を与えているのかを想像してみたり、あなたの眼で確かめてみてください。これからの長いTBGライフにきっと役に立つでしょう。
ST-6 繰り返し 自己鍛錬の 最善策
自分のTBGライフにとって、これが自分のTBGだというこだわりを持ち、出来れば毎日同じ時間に繰り返し鍛錬しましょう。その際には、基本をベースにしつつも、是非あなた独自のスタイルを作り上げてください。基本はあくまでも基本です。体は、一人ひとり特徴があります。あなたの体の特徴を無視したプレーは長続きしません。どこかおかしいという違和感を覚えた場合は、良き先達に相談するのが近道かもしれませんが、コースで他の人がプレーしている所で参考になりそうだというところがあったら、試してみるのも一法です。変わることに憶病にならずに、一つでもステップ・アップ出来そうな点を探す努力をしてみましょう。
st-7 認めてよ! 今自分に できたこと
基本から応用の世界に入ったあなたにとって、新たなスキルに挑戦すると、ほかの人は簡単にできているのに自分にはそのポイントが分からないということは極めて自然なことです。しかし、それは心配ご無用です。基本を真剣に勉強してきたあなたには、「これだったのか」という目からうろこが落ちる瞬間がきます。その瞬間をつかみ切れば、その後はそのポイントを繰り返すことにより間もなく自分のスキルになったしまうものです。もしあなたが、そのポイント掴んだ仲間の傍らにいたのなら、「ナイス!!」の一言でほめてあげてください。その一言が、仲間の大きな喜びに終わらず、実力向上に大きな力になり、その瞬間に居合わせただけであなたにとっても良い経験として生きてきます。筆者の年齢になると、残念ながら喜びを感じる機会が減ってきていると認めざるを得ません。「情けは人の為ならず」の想いは、TBGライフの中であなたを一際大きくしてくれることでしょう。