TBGというゲームの面白さをより深く味わうために、類似したゲームと対比することは大きな利点があると思われます。きっと、TBGというゲームの奥行きの深さが分かり、TBGを愛している方の実力向上に結び付くとともに、これまでTBGというゲームに興味が湧いていなかった他のスポーツを楽しんでおられる方にとって、TBGというゲームに目を向けていただけるのではないかとの期待を込めて。
視点11 ( 本来の 意味を確認 してみたら )
何かと気になることが増えてきたのも、年のせい?と思うようになりました。「この頃の若者は」とは思わないのですが、意味が変わってきたのかと疑問になる時があります。「大丈夫」という言葉があります。街中で荷物を重そうにして階段を上がろうとしている方に「荷物をお持ちしましょうか?」と声をかけた時にも「大丈夫」ですと返されるのです。この言葉は、本来、丈(約1.7m)ほどの大ぶりな夫(男)のイメージから、「安心できる状態にある」ということを意味するというのですが、これも最近は「結構です」という意味で使われる「断り言葉」のようです(この「結構」にしても否定的に使われるケースが増えています)。ちょっと視点を変えて、便利になったスマホを使って外国語に翻訳するとどうなるのか調べてみました。英語では「No,thank you(ノー サンキュウ」、フランス語で「Non,merci(ノン メルシー)」、ドイツ語は「Nein,danke(ノイン ダンケ)」と出てきました。あなたはお気づきでしょうか?いずれも「感謝の言葉」が添えられていることに。言葉の意味・用法は時代とともに変化するとはいえ、日本語では「大丈夫です。ありがとう」といういい方にならないのでしょうか?一事が万事とばかり、奥深いのが日本語だといわれる方が多いのかもしれませんが、ちょっと気になる締めになりました。
視点10 ( ワクワクで 追われることと さようなら )
「この年齢になったので」とは言いたくないのですが、普段の生活で「わくわく感を味わう」ことが少なくなってきました。毎日TVとにらめっこの生活では、先行きが怪しいといわざるを得ません。あなたも幼い時、「明日は遠足だ」とワクワクしていたことでしょう。今のあなたは毎日何かに追われるようになっていませんか。毎日の刺激が少なくなっているのです。そこでどうしたら、あの頃の胸のワクワク感を持てるようになれるのかの提案です。それはなんといっても、「自分で状況設定する」ことに尽きます。食堂や喫茶店に足を運び、「メニューを見てワクワクするようなもの」を注文しましょう。気の置けない仲間と居酒屋で待ち合わせ、いつもの受け身ではなく自分で「自分がワクワクするもの」を注文してみましょう。このように自分と向き合ってみるだけで明るい光がさしてきます。すると、あなたのワクワク感は「誰かが自分を見て笑ってくれることである」ことに気付くのではないでしょうか。そしてTBGを楽しんでいるあなたであれば、仲間の素晴らしい籠入れを褒め称えることで有難うという笑顔のお裾分けをいただくのもいいのではないでしょうか。「情けは人の為ならず」といいます。人生一回限りです。ワクワクせずに残りの時間?を過ごすのはもったいない。一人でいる時間が出来たら、自然の中にワクワクした気持ちになって、最近見ていなかったような生き物を探してみるのもいいかもしれません。あらゆる方向にアンテナを張り巡らせて、仲間と一緒に笑顔でワクワクできる時間を過ごすことが一番なのではないかと心に決めた筆者です(因みに、8月2日に定例の高校時代の合唱の仲間との月一回の飲み会が予定されています)。
視点9 ( 目標を ベストを尽くす ことに置く )
退職により毎日が日曜日という環境が整い、毎日コースに出られるようになると、緊張感も薄れてきがちです。そこで目指したいのが、目標を設定する事ではないかと思うようになりました。例えば、ゴルフではなかなか難しいのがエイジシュートですが、TBGであれば既に多くの方が達成しているのでしょうが、TBGを始めて間もない方には最適かもしれません。スコアにこだわりベストを尽くすことは、毎日のプレーに緊張感をもたらせる効果が生まれます。蛇足かもしれませんが、筆者はいつかハーフの各ホールで1から9のすべてのスコアを記録してたみたいと思っています。こんなたわいのない数字ですが、敢てこだわってみるのもありかなと。数字といえば面白いものに「完全数」というものがあります。この完全数とは、ピタゴラスが名付けた数のことで、「自分自身が自分自身を除く正の約数の和に等しくなる自然数」のことで、最少は6です。約数は「1,2,3」の3つでこれらを足すと元の数「6」になるということです(この「6」は「1×2×3=6」となるとおり特別で、もう「ろくでもなし」の言葉は使うべきではないかも)。参考までに、次の完全数といえば28ですが、日本プロ野球史上初の完全試合はこの6月28日に達成されています(巨人の藤本英雄投手昭和25年対西日本戦青森市営野球場にて)。因みに今朝の新聞に載っていた「過剰数」というものもあり、こちらは「その数自身を除く約数の総和が元の数より大きくなるような自然数」をいいます。「12」が一番小さい数になるのですが、約数は「1,2,3,4,6」の5つで、その総和が元の数12より大きい「16」になるのです。興味が湧いた方は、ほかの完全数や過剰数を探してみてください(この他にも、不足数、不思議数なるものもあります)。TBGのスコア計算同様、日常生活で数字を扱っていると、頭の体操にもなりボケを遅らせる効果もあるようです。お陰様で、筆者のボケも若干進行が遅いようです。
視点8 ( 本番も 素振りと同じ スウィングを!) 素晴らしいタイミングで素振りをしていても、本番になるとその素振りが出来ないのが人間の性かもしれません。籠入れもそうです。籠入れのイメージ作りが出来ない方に素振りをお勧めすることが多いのですが、マットにシャトルを置いたとたん、リズムを崩し力が入ってしまいます。初めてTBG場に来て籠入れの方法を教わった方にはこんな状態にならないのはなぜでしょうか。ここに何か重大なヒントが隠されているようです。誰もが持っていて当たり前な「欲がなせる業」といってしまえばそれまでかもしれません。籠入れの面白さを覚えてしまった私達は、素晴らしい素振りができるようになったのだから、今度の籠入れは問題なく入れられると力が入ってしまうのが普通なのかもしれません。この欲に勝つには、本番と素振りを同じスウィングで行う回数を増やす練習を増やすことに尽きるでしょう。もちろん籠入れに限らずショットにおいてもしかりです。「同じスウィングが出来た」という体験を増やしましょう。「よく」練習するあなたであれば、応援してくれる仲間の方がいることで、あなたは「欲」に勝てるようになるでしょう。筆者はいまこの難しいといわれる課題に挑戦しているところです。毎ショット1回の素振りをするようにしていますが、コントロール特に籠入れにおける1回の素振り効果が出始めています。
視点7 ( シャトルとの 接触時間を 長くする ) 左右からの風が強い時などに有効なのが、いわゆる低めの弾道で飛ぶ強いボールではないでしょうか。低めの弾道であれば、風の影響を受けにくいのですが、シャトルが弱々しく飛ぶようでは、落ち際で風に負けてしまいます。ご存知のように弾道の低いボールを得るためには、アドレスでシャトルを右足寄りに置いたり、フェースを立て気味にする方法等があります。スウィングリズムが乱れないようにすることが重要で、気を付けないと力が入ってしまいがちです。強いボールを打とうとして、力を入れてタイミングが狂うとボールは高く上がってしまい、風に負ける弾道になってしまいます。ではどうしたらいいのかですが、日頃のスウィング以上に、ゆったりしたリズムでフェースの芯でシャトルをとらえることに徹しましょう。芯でとらえたボールは直進性が高く、いわゆる方向性のよい強いボールとなってターゲットに向かって飛んでくれます。「飛んでくれるのであって、飛ばすのではない」という気持ちに徹することも大事なことです。サッカーではキックにおいて早く短く蹴りだすよりも、ボールとシューズとの接触時間が長くなると強いボールが出るといわれています。そうであれば私達のTBGでもゆったりしたインパクトができれば、僅かなのかもしれませんが、シャトルとクラブフェースとの接触時間が長くなって強いボールになってくれる期待感を持ってもいいと思いませんか。
視点6 ( 止まってる ボールにアタック するゲーム )
ゲームを分類するときに一つのポイントとなるのが、動いているボールに対峙するのか、止まっているボールなのかという視点があります。動いているボール相手の代表格となるのは、野球であり、サッカー、テニス、バドミントンなどが挙げられると思います。もうお分かりのように、いずれも対戦相手がいることがご理解いただけるでしょう。あなたあるいは相手方が動き出してゲームがスタートすると、その動きに反応してゲームが進行します。当然、自分だけのペースでゲームを進めていくという環境にはならないわけです。対して、TBGには相手がいません。自分で地上に止まっているボール(シャトル)を動かし、その後地上で動きを止めたシャトルに再度アタックしてホールアウトまでゲームを進めていくことになります。この違いを理解していないとゲーム作りが出来ません。ゲームを進める上で重要なこととして、タイミング、リズムともに全てあなたが主役であるということがどういう意味があるのかを考えてみましょう。
視点5 ( 羽根の有無 スピンと飛びを 左右する )
使用しているボールに羽根がついているかいないかで、ゲーム性に大きな違いが出てきます。前出の野球、サッカー、テニスには羽根がついていません。飛び出したボールにはスピンというとてつもない力が働きます。ご存知のように野球では、ピッチャーの手を離れたボールにはスピンがかかります。そのスピンは、回転数はもちろんかけられた方向でボールの飛びに変化が生じます。ストレート、カーブ、シュートはもちろん、スプリットボールは打者の手元でストンと落ちる変化まで出るのです。更に打ち返されたボールにもスピンがかかり、飛びに変化が生じます。サッカーでは、無回転にすることで想定外の飛び方を生みだし、キーパー泣かせとなっています。もちろん、キックの際の細工でカーブ・シュートもかかります。テニスでも、強烈なストレート、ドロップショット、ロブショット等には、スピンのかけ方等がポイントになっているようです。バドミントンはどうかというと、羽根がある点はTBGに近いですが、構造が大きく異なります。基本的には、コルク質の球部に鳥の羽根等がついているのですが、羽根のつき方、重量、バランスが大きく異なります。そのために、打ち出されたシャトルは、相手が打込んできたスピードを利用してシャトルを打ち返すということもあり、初速は他に追随を許さない(80m/sを超えるか?)ものがある一方で、16枚の羽根があることでわずか0.6秒後には速度が7m/sほどにまで極端に落ちるくらいです。更には、羽根の一部が重なるようになっていることからで空気抵抗により飛ぶ方向に右回転がかかるということです。ところが、TBGについている羽根は、対称性があることで左右の回転がつけづらく、インテンショナルにフック・スライスをつけることは極めて難しく不可能といってもいいくらいですが、直進性が強いという利点を生じています。この直進性をゲームにどう生かすかは、あなたに委ねられていているのです。
視点4 ( 使うのは L字型の 道具です )
野球や、テニス、卓球等で使う道具は、L字型をしていません。手にした道具と腕はほぼ一直線をなしており、その道具の中に力を活かすのに重要な重心があります。かける力を意識してゲームを進めていけます。ところが、ゴルフ、ホッケー同様、TBGのクラブはL字型になっています。クラブやスティックを腕の延長線上でボール(シャトル)でとらえられないという点で、若干の困難を伴うように感じてしまいます。賢明なあなたには、ボール(シャトル)をとらえるフェースの中には芯があるとはいえ、重心がクラブ(スティック)の中にはなく空中にあるということも想像できているでしょう。これは、力学的には慣性の法則により大きな力がボール(シャトル)に働いてくれているのです。この力を生かすのも殺すのもあなたです。必要以上に腕を使うことでクラブの動きを阻害しないようにしたいものです。
視点3 ( フェースには 微妙な角度が ついている )
ゴルフのパターといえば、ボールを打つフェース面はほぼ地面と直角になっています。そのために、パッティングで打ち出されたボールは、ライの状態により左右にカーブすることはあっても、グリーン上をカップを目がけ転がっていきます。しかし、TBGのクラブにはロフト角がついていて、大小はありますが空を向いています。そのため、あなたが意識をしないでクラブを振ると、クラブに当たったシャトルは上に向けて飛んでいくことになります。あなたは、この飛び方に腕で調節を加えてはなりません。特に籠入れの際、50cmの高さに口を開いているアドヴァンテージホールにシャトルを打ち上げようとすると、タイミングのズレにより籠入れの再現性を低下させることになります。再現性を高めるには、若干のミスを解消してくれるような保険をかけておくようにすべきです。その保険とはなにかいえば、終始スウィングを払う気持ちを持って、「シャトルの手前球部1個分位手前辺りにリーディングエッジを入れるようにし、マットの先シャトル1個分くらいまでフェースを低く送っていく」ことをお勧めします。その際、腕に余分な働きをさせないでください。クラブの開き具合の調節と、シャトルをとらえる短い間のヘッドスピードの調節さえ忘れなければ、シャトルは自然に籠に収まっているでしょう。なお、フェースを開くことで、リーディングエッジが右を向いていても、羽根がついている効果(羽根の先端が支点となって球部が籠に向かって浮き上がるようになること)により、シャトルが右に押し出されることなく籠にまっすぐ飛んでいきます。再現性が高まって来たと感じてきた段階までくれば、あなた独自の籠入れスタイルを作ることまでは否定しません。
視点2 ( ゲームでは クラブ1本 使い分け )
ゴルフで使用できるクラブは14本あります。この14本を距離、ライ、風などを考慮してターゲットにボールを運ぶのに最適なクラブを選択するわけです。ところが、TBGで使用できるクラブは1本のみだという点で、TBGにはゴルフと大きな違いがあるといえます。そのため、ゴルフ以上にシャトルが置かれた状況を判断して、フェースを寝かせたり、立てたり、スタンスの取り方を変えたり、はたまたシャフトを短く握ったりといった、限りない工夫を凝らしたうえで、シャトルをターゲットに向けて運ぶという、ゴルフにはない楽しみにあふれているのがTBGというゲームだと考えているのは筆者だけではないでしょう。
視点1 ( 極近い 籠入れ力が 抜けている? )
ゴルフでは、いわゆるOKパットの際にはそれこそ力を入れずに、方向性に注意してコンとパターを当てるくらいにすることが多いと思います。ボールを転がすだけなのでそれだけで力を入れる必要がなく十分ホールアウトできるからでしょう。ではTBGではどうでしょう。初心者の方に見られるのが、籠に近いからということでクラブを大きくスウィングすることに抵抗感が生じてしまうようです。ここに勘違いがあるのは、今のあなたにはよく理解できることでしょう。かといって、どのくらい大きくスウィングしたらいいのかの判断が難しいようです。結論から言うと、籠に近ければ近いほど、クラブを開いて大きくスウィングしていきましょうということです。クラブフェースが開かれていることにより、シャトルは高く飛び出して籠に収まってくれます。この表現をよくかみしめてください。シャトルの手前球部1個分程度手前のマットにリーディングエッジを入れ、マットの先シャトル1個分くらいまで振り抜いていくことにより、シャトルは「籠に収まってくれる」のです。例えリーディングエッジが右を向いていても、スピードがついていれば、シャトルは右に飛び出すことなく、籠にまっすぐ飛んでくれます。シャトルがコンと澄んだ音を発し、クラブフェース上を這い上がるようにして綺麗な円を描くようにくるりと逆回転してくれます。器用な腕を使って籠入れをしようとすると、シャトルにインパクトした後すぐに腕を使ってクラブ持ち上げるようにしがちです。タイミングが合えば問題ないのですが、少しでもタイミングが狂うと、球部の腹を打ってしまったり、方向性が安定しない等のミスにつながります。籠入れの再現性が低くなってしまうのです。スキルが未熟なうちは、マットを擦るように低く大きくスウィングする上記の方法をお勧めします。